未明の地震に飛び起きて、今日は一日寝不足気味の人も多かった事でしょう。かく言う私も同じで、一応、飛び起きました!・・・・・いちおう。
でも慣れというのは怖いもので、地震の多い地域に住んでいると、「あぁ、また地震か・・・」と油断しています。ダメですねぇ・・・。
そんな私にも、稀に耐震診断の依頼や、地震に対する補強のご相談などを頂くことがあります。
そんなご相談者に多いのは、「なるべく予算を掛けずに地震対策をしたい」と言うこと。
そりゃあ、そうですよね!潤沢な予算があれば、「いっそ建て直すか?」なんて選択肢だってある訳ですからね。その選択をせずに、補強で凌ぎたいと言うからには、いろいろなご事情があってのこと。
そこで予算的に出来ることに限りがあるのだから、そこはそれ、割り切った考え方をすれば良いと思う訳。例えば500万円掛けても良いと思うならば、耐震壁の壁量をチェックして、バランス的な配置を検討し、耐震金具や耐震壁を増やす工事をして、安全性を増せば良い。
でも50万円で地震対策をしたいのならば、建物をいじらずに、室内に置かれている家具を見直し、転倒し易い物を、転倒し難い物に買い換えたり、家具をシッカリと固定する金物を設置したりと言った具合に、家具を建物と一体的に捉えたり考えたりすることで、安全性を増してみてはどうだろう。
さらに話を進めて、例えば5千円で地震対策をしようと考えたなら、これはもう何かを足したり引いたりすることは止めてみよう。そして自分が、あるいは家族が寝ているベッドの位置や布団の位置から見手、その周囲に置かれている倒れやすい家具を移動させたり、万一倒れても自分が下敷きにならない位置に移動させてみよう。また寝室から外へ逃げるための通路を想像し、そこを塞ぐように倒れそうな家具、特に食器戸棚などの割れたら素足で歩けないような物がある場合、ベッド脇に靴やスリッパを置いておくようにしてみたら良い。たつたそれだけのことで、ずいぶん違う筈だ。で、5千円で非常用の持ち出し袋の中身を補填したり、補充してみよう。そういう行動を取るだけで、「いざ!」と言う時の行動が、まったく違ったものになる筈だ。
え?そんなことは、もうとっくにやってある?
あはははは、そりゃそうだ。
何事も油断大敵ですから、常日頃から油断しないことが、一番大切なのかもしれませんね。
と言うことで、どちら様も油断されませんように。