Diary 2001年5月10日

昨日、凹んでいたのは「鳩」の事なのです・・・。掲示板を見て、誤解されている方がいたら申し訳ないので話します。

実は毎年、この時期になると何処からともなく「鳩のつがい」が訪れます。勿論目的は出産と子育てでしょう。鳩達は、深い庇に守られた場所に巣を作ろうと、沢山の枝をせっせと運んできます。ところが私は嫌だったんです・・・。だって鳩が巣を作ると、糞や虫、匂いなどがするでしょ?私の性格だから、きっとそれを毎日片付ける事になると思うんです。ひょっとすると、猫や烏からも守ろうとするかもしれません(近所には猫が多いので) それが解っているから、鳩に巣を作るのはご遠慮頂いていたのです。

昨日の朝もそうでした。何気なく見ると、鳩が所定の位置に座っている。その下には沢山の枝や、ボロ布まで落ちていました。「また来てるのか・・・」と思った私は鳩を一度追い払い、巣を本格的に作る前に片付けてしまおうと、身長184cmの私が差伸びをしても届かない場所の枝を、ホウキで掃き落としたのです。鳩は近くの電線から、こちらを見ていたので私も鳩を見つめたまま・・・・・つまり巣を確認しないで掃き落としてしまったのです。

綺麗に枝を掃き落とし、ふと下を見ると、ナント卵が一つ落ちて割れているのを見つけました。「あっ!・・・・・俺がやったのか?」と卵の有無を確認せずに掃除した事を悔いたのです。既に卵が生まれていたのなら、そんなに頑なに巣を取り除いたりはしなかったのに・・・・・。
結局、鳩は何処かへ行ってしまい、夜になっても戻ってきませんでした。その事をとても後悔したのです。惨い事をしてしまったと・・・。

私が凹んでいたのは、そのせいだったのです。今朝も鳩の姿は有りませんでした・・・・・ごめん・・・。【懺悔】
★ ★ ★掲示板での話、良い勉強になりました。言葉の中には「心」が含まれていると思います。文字の中にも同じ事だと思います。以前にも「ネチケット」の話は出ましたが、今回もその部分なのでは無いかと思っています。

元々私のサイトなど「設計事務所のサイト」としての、情報提供や勉強の場でも無いし、「私はこんな設計が出来るんですよ~」と言うコマーシャルのHPでもありません。他愛ない日々の話の中に、おまけのようにチョロチョロと建築の事が出てくる。で、「ついでにエッセイでも読んで見るか」みたいな感じになる。それで良いと思ってます。「設計事務所って言っても普通ジャン」と言う事になれば大成功です。それが大事だと思ってるから。

偉い建築家先生に成りたいわけではない・・・。有名に成りたいわけでも無い・・・。ただ、一つ一つの建物を楽しく、綺麗に造りたいと思っている、ただの田舎の設計士さんで良いと思っている。誰かに媚びることもせず、へつらう必要も無い。ましてや威張れることなど何も無い。ここはそう言う人間が作っているHPなのです。