Diary 2002年6月16日

人は、馴れてしまう生き物だと思う。「人」や「時間」や「環境」と言ったものに上手に適応し、いつしかその良さや怖さを忘れる。それはある意味で良いことなのだが、その「馴れ」が大切なものを無くし、あるいは大切であった事を忘れさせてしまうこともあると思う。

今日は「父の日」。
父親に感謝しようと言う日なのかもしれないが、本当は普段から感謝していれば、それで充分な筈。とは言っても、馴れることが得意な人間には、時として、こう言う日も必要なのかもしれない。また、「父の日」だからと言って、家族が父親に感謝すれば良いと言う事でも無いと思う。「父の日」を祝ってくれる家族が居る事を喜び、父もまた感謝しなければならない。

嫡出子として生まれた自分は、物心が付くまで「父の日」と言う日が存在するさえ知らなかった。感謝したくとも、感謝するべき人が居ない人も沢山いる。少なくても私は、それを知っている。

大切にすべき事は、「感謝」と言う気持ちが持てる「謙虚さ」なのかもしれないと、「父の日」に、ふと思う。