『被害者は誰?』読了 <今年18冊目>

評価:
貫井 徳郎
講談社

¥ 650

(2006-05-16)

何気なく読み始めたが・・・・・・・・・・・・・・・・これ、読んだことあるーーー!
でも途中まで読んでしまったので、放り出すのも悔しいから、そのまま再読。
表題作の「被害者は誰」の他に、「目撃者は誰」「探偵は誰」「名探偵は誰」の4作が収録されている。
犯人探しに徹したミステリーとは違い、目撃者や被害者が誰なのかを解き明かしていく趣向が面白い。貫井さんと言えば、デビュー作の『慟哭』から、重い作風のイメージがあるが、本書はとても軽快で楽しい仕上がりとなっている。(いや、殺人事件を書いているのだから、楽しいは不謹慎か/笑)
ちなみに本作にも、名探偵が登場する。
学生時代はモデルをしていたほどの容姿端麗。おまけに頭脳明晰。その上デビュー作のミステリーが大ヒットした、超売れっ子作家の「吉祥院慶彦」。ただしその性格には、些か問題あり。
ワトソン役の後輩、警視庁捜査一課の桂島刑事とのコンビは、単発で終わらせるには惜しいので続編希望です、はい。