弱い奴だと　よく叩く

相手が弱っていたり、凹んでいるのを見つけると、「ここぞ！」とばかりに攻撃するタイプが居る。場合によっては、「そういえば20年前に浮気したでしょ！」なんて、当の本人さえ忘れているような話までもが、一気に噴出すこともある。それが事実なら仕方もないし、黙って聞きもするが、有る事無い事でっち上げて攻められるのでは、いくらなんでもたまったんじゃない（そんな経験有りませんか？／笑）
それが個人のレベルなら笑い話で済むが、TVや新聞と言った公共のメディアだと、これは笑ってばかりもいられない。
言っているのは、再開した不二家に対するTBSの番組での発言。
司会は超売れっ子の、みのもんた氏。番組内で、「不二家はいまだに古いチョコレートを溶かして作り直している」とか、「パッケージだけ張り替えて出荷いる」と言った内容で糾弾し、みの氏は「不二家は廃業してもらいたい」とまで言い切った。
これを受けて不二家側が「事実無根」と抗議すると、TBSは「一部不確かな情報も混ざっていた」と、グレー色のコメントを出した。
客観的に見ていて、「この情報、本当に正しい物なの？」と見えてしまう。つまり局側の捏造？あるいはやらせでは？・・・とね。真偽は定かではないが、「疑わしきは罰せず」なのか、「弱っている奴は徹底的に叩け」なのかどっちだろう？どちらにしてもこう言うのって、あんまり好きじゃない。
一番好きじゃないのは、みの氏の発言・・・と言うか、みの氏のスタンスと言うか、日本のメディアと企業の有り方と言うか・・・そんなの全般。
だいたい、みの氏の司会している番組は、クイズ番組を除けば、そのほとんどが情報番組。今の日本のTVの中で情報番組とは「大きな意味で報道番組」と、近い位置にあると思う。そのメインキャスターが特定の企業のCMに、バンバン出てるけど、それって変じゃないの？少なくても私は違和感を覚える。
例えば、CMに出演している企業が不祥事を起こしたときに、それをフェアなスタンスで報道できない筈。みの氏が不二家に対して「廃業しろ！」なんて、何の根拠も無く感情のままに発言できるのは、不二家のCMに出てないからで、もし不二家のCMに出演していたら、けしてそんな軽率な発言は出来ない。仮に「タ●ホーム」が欠陥住宅を建てたとしたら、みの氏は「廃業しろ！」とは言えない筈だよ。
アメリカでは売れっ子の俳優や歌手は、特定の企業のCMには出演しないと聞く。
勿論、ニュースキャスターもね。
この話、一番悪いのはなんと言っても、元々の原因を作ってしまった不二家。でも、弱っている奴は裏付けが甘くても良いから、「とにかくノリで叩いとけ！」とさえ感じさせるメディアの報道姿勢にだって大いに疑問を感じる。そして何よりも自分が何を言っても許されると勘違いしている、司会者の下品な発言には、いい加減ウンザリ。
チャンとした品質管理のもとに作られたミルキーを、少しでも早く食べたいと願う子供だって居るのです。(私もだけど)