『ゲド戦記 1 影との戦い』読了 - 37

ゲド戦記 1 影との戦い
ゲド戦記 1 影との戦い
アーシュラ・K. ル・グウィン,Ursula K. Le Guin
世界三大ファンタジーの一つと言われる『ゲド戦記』の1作目。主人公ゲドは鍛冶屋に生まれた男の子だが、魔法に対する高い能力を持っていた。賢人オリジンに師事するも、傲慢で独りよがりの性格は、ゆっくりと学ぶ修行を嫌う。オリジンの勧めで魔法学校のロークに入学し、人並み外れた能力で次々と難しい魔法を吸収するが、その高慢な性格が災いし、禁じられた魔法を使って死の世界から影を呼び出してしまう。死の影に追われる羽目になったゲドは、オリジンの言葉から影と対決する決意をする。
面白い!!!
それも大人的な面白さがある。と言うのも、哲学的な思想や思考が沢山盛り込まれていて、単純に「良い者対悪者」みたいな構図には、なっていない。
主人公のゲドも、最初は鼻持ちならない嫌な子供だが、失敗から学び成長していく様子は、とてもリアルに伝わってくる。ファンタジーでありながら、リアルに伝わると言う事はとても難しく、ともすれば興ざめしてしまいがちだが、そこは流石世界三大ファンタジーと言われる所以だろう。
これは引き込まれるね。次 行こう次。