怪笑小説 (集英社文庫)
東野 圭吾
東野さんの作品は大きく分けると、シリアスで重い本格中の本格小説と、ライトで軽く、クスッと笑わせる作品に分けられると思う。本書は後者の短編が、9作収められている。
だから東野さんの本格作品しか知らない方には、是非お薦めしたい一冊。きっと、氏の見方が変わると思うから(笑)
UFO好きの私には、UFOの正体は変身したタヌキであると説く「超たぬき理論」は、バカバカしい説得力が有った。また「しかばね台分譲住宅」では、土地の価格が下落する分譲地内で、身元不明の死体が見つかる。だが悪い評判が立つ事で、これ以上の土地の下落を避けたいと考えた地域住民の取った驚くべき行動には、仕事柄笑いながらも、笑えない点もあった。
そして何よりもお得なのは、著者自信が書く「あとがき」に、作品の生まれた背景が描かれており、著者の側面が伺える。という事で、このまま『毒笑小説』に突入。
コメント
地域順民は、どういった行動を…?
気になる本ですね。
ふふ(笑)
えっ!っと思うような行動に出てしまいます。
ですが、地域住民の心理を捉えている事も確か。
住民じゃなくて、分譲地を販売している不動産会社を主人公にしていないところが
業界っぽくなくてグーです。
怪笑小説 (集英社文庫) 東野 圭吾
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