『作家の手紙』 読了-12

作家の手紙
作家の手紙
有栖川 有栖
有栖川さんをはじめ、計36名の作家さんが、いろいろな場面で、いろいろな方に綴った手紙をまとめた本。たぶん設定や手紙の相手はフィクションだと思うのですが、その短い文章の中にシッカリとドラマが作られていて、流石、作家の手紙と言うだけはある。
例えて言えば、長編小説が長編漫画なら、これは四コマ漫画のようで、その起承転結は綺麗。
別れてしまった不倫相手に綴った手紙あり、過去の自分へ綴った手紙あり、亡き父、亡き兄への手紙、卒園する子供に送った手紙と、その内容も多岐に渡る。ひょっとするとツボにはまってしまう設定も有るのかも? 優しい気持ちになれる一冊でした。
余談だが、有栖川さんが友人にしたためた手紙だけは、本物ではないかと思ったのだが、さて?