『すべてのものをひとつの夜が待つ』 読了-33

すべてのものをひとつの夜が待つ
すべてのものをひとつの夜が待つ
篠田 真由美
莫大な財産を持つ資産家の跡継ぎを決めるために、10人の若い男女が南海の孤島に集められた。後継者となれるのは、ただ一人。孤島に建つ巨大な洋館から、秘宝と呼ばれた巨大なダイヤを探し出した者だった。外部との連絡を経たれた洋館に閉じ込められた男女に、ダイヤを探すために与えられた期限は10日間。こうして世にも不可解な後継者選びと称する、惨劇の幕は切って落とされることになる!
篠田さんの作品を読んだのは久しぶりでしたが、「南海の孤島」「閉じ込められた男女」「宝探し」「首を切り取られた死体」「宙吊りにされる死体」と、ワクワクするキーワード満載で、触手が伸びない訳が無い(笑) クローズド・サークル物は、やっぱり好きです。
ただしこの作品に関しては、ちょっと惜しい気がします。例えば廃墟と化した巨大な洋館が、作品全体の雰囲気を形作っているのですが、建物の形が複雑すぎて上手に表現しきれていないような気がします。間取り図を入れるのは問題があるとしても、シンボリックな階段のイラストなどがあれば、もっと分かりやすかったような気がします。久しぶりに建物の間取り図を書きながら読んだ本でした。今度、機会があったら、間取り図やイラストのオファー下さい(笑)・・・あ、篠田さんには藤森さんが付いてるか?
ちなみに本日も、お盆休み中ですので、業務連絡は来週にさせて下さい。

コメント

  1. みけねこ より:

    こんにちは。
    私も最近、この作品を読みました。
    そうでしたよ、あの館の間取り図が欲しかった!途中でどこがどうで何が何だか分からなくなりました。
    自分で書き出せる能力なんて持ち合わせておりませんので(笑)、脳内で館が分断されてます☆
    でも、キャラ設定や人物の動かし方がスピーディーだったので、飽きずに読み通せました。

  2. 探偵長 より:

    あの建物は図面が欲しかったですよね~。
    詳細な図面を提示しなくても、せめて主人公達が渡された程度の図面でもあれば、もう少し状況や雰囲気が伝わったような気がします。
    篠田さんの作品に登場する建物には、実在するモデルがあると聞いたことがあるので、ひょっとするとあの建物のモデルも、何処かに存在するのかもしれませんね。