『容疑者Xの献身』 読了-34

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
東野 圭吾
離婚し、今は母娘二人で平穏に暮しているところに、かつての夫が訪ねてきた。母娘にダニのように付きまとう男を、二人は衝動的に殺してしまう。その母娘を助ける事になるのは、隣の部屋に住む高校の数学教師。彼は、かって天才数学者として湯川が認めた、ただ一人の尊敬すべき友人だった。2006年の本格ミステリ大賞の受賞作。
事件は小田原で始まり、新大阪で終わった。
大阪に向かうこだまの車中、3時間程の間に読み終えたこの作品は、兎にも角にも筆圧の高さと読み易い文体がお見事でした。読み終えた瞬間に思わず、 ふぅ~  と一つ溜息を付いた程。まるで一息で読む為に、息を止めていたかのように。
この作品に関しては2005年当時に、「本格云々」の議論があった事は知っているし、その顛末も承知していたが、一読者と言う立場に立てば、そんな事はどうでも良い。要は「面白いか面白くないか」ただそれだけ。で、個人的には面白かった。
やっぱり本は良いわ。