894に戻し検討し

正しくは「894(はくし)に戻す遣唐使」ですね。
受験シーズンですから、間違った情報には気をつけねば、うんうん。
ところで、スッタモンダしている「小田原城下町ホール建設計画」ですが、今朝の朝刊に企業団に計画の一時中止を申し入れたと書いてありました。つまり、もう1回頭を冷やして考えてみるので、お金を貸してくれる人に「少し考える時間を頂戴」と申し入れたと言う事。
それと同時に市民からの公募で、城下町ホールを含む駅前の再開発問題に対して検討する、検討委員も公募しています。新市長の加藤さんは、計画に対して反対したことで当選したような方だから、計画に対する再考かと思えるような展開ですね。個人的には無謀な計画は止め、堅実にリスクの少ない計画を考えられれば良いなぁ~~~なんて思っています。


が!反面、そう上手くも行かないだろうな~とも思っている。
例えば、城下町ホールの建設費だけでも65億円近くの工事費が掛かる。その他にも雑費やらなんやらで、100億近い金が動くプロジェクトらしい。実施設計も既に終っている。だとすればこの裏側には、大きな利権や金儲けの話しが絡んでいるのは、当たり前すぎる話だ。それを市長一人が反対したからといって、そこに蠢く暗躍者たちが、すんなりと計画見直しに応じてくれるとは思えないのだ。
また市民から公募する検討委員も、言ってみればガス抜きではないかと思っている。過去に二度、市の公募する都市計画に関する検討委員や、街を盛り上げる委員会に参加した経験があるが、そこにあまり成果があったとは思えなかったからだ。とくに都市計画などを考える委員会では、絶望的な展開だった事を覚えている。
小田原と言う街は、「土地の者」と言う意識が何者にも優先する事がある。だから古くからの地の人で、声がでかくて、年嵩がいっている人が居れば、「その人の意見に逆らう奴=ダメな奴」になってしまうと言う図式があった。また市民の中から公募で選ばれた委員の上には、見識者と呼ばれる専門家が居る。この見識者が「白」と言えば、それに異を唱える市民の委員など居る筈も無い。仮に居たとしても、「あんた市民の委員でしょ?こちらは見識者の委員ですよ」と、露骨な対応を取られて話し合いは終る。そして結論はある一方へ、緩やかに、だが確実に導かれていく。それはまさに力技の如く。
私がそんな経験をした時から、もう何年も経っている。今では役所のスタッフも変わっているだろうし、もちろん市長も変わった。だから、ただのガス抜きで終らず、実りある確かな検討委員になると信じたい。そして将来の子供達が、大人のツケを払わされるだけの街にならないことを祈りたい。
今後、地方財政は、ますます苦しくなっていくと言われている。
生活において理想は必要だし、夢だって見たいと思う。でも同時に、節度ある夢を見て、痛みの少ない生活を過ごしたいとも願っている。ただそれだけです。