自筆の温もり

自筆で手紙を書くと言う事が、とんと無くなった。
たいていパソコンで書いた文章をプリントするか、メールで連絡するかのどちらかだ。
図面を手で書いていた頃なら、図面内に書く文字もまた手書きだったので、今よりは「書く」と言う事を日常的にしていたのだが、それも今は昔。
そんな訳で、自筆で文字を書くと言う事から離れてしまった日常なので、人様に自筆で手紙を書くと言う事もほとんど無いし、自筆の手紙を頂戴することもまた、ほとんどない。
だから自筆のお便りなんぞを頂戴すると、事の他に喜ぶのです。そしてちょっとばかり照れるのです。
職業柄でしょうか、出版社関係の方は書く事に慣れているのか、自筆でのご挨拶や添え書きを頂戴する事が有ります。自筆の文字を見ると、その方の人柄と言うか、人間性と言うか、とにかくそんなものが感じられて、なぜだか少しホンワカします(笑)
やはり日頃から手で書くと言う事に、慣れる事が大事なのかもしれません。
それ以外に、人様の自筆の文字を見る機会が有るとすれば、盆や正月の挨拶状に添えられた一言だと思います。ともすると、それさえも端折ってしまいがちですが、今年はせめて一言書き添えたいと思っています。
少し前に、お仕事をご一緒させて頂いた方から自筆の手紙を頂戴して、そんなふうに感じたのです。