館島 (創元推理文庫)
本州と四国を陸路で結ぶ夢の「瀬戸大橋」計画。その橋脚が立てられる島・横島は、島民僅か300人あまりの小さな島だった。その島に天才建築家・十文字和臣氏の設計した、奇怪な建物は建てられていた。建物は正六角形の平面を持つ地上4階建ての別荘で、最頂部にはガラス張りの展望室が設けられている。外壁を銀色に施されたその建物で、主の和臣氏が不可解な転落死を遂げる。明らかに転落死なのに、建物周囲には転落現場と思われる痕跡が無い。事件なのか事故なのか、その真相が分からないまま月日は流れ、半年後の夏に関係者と探偵が再び別荘に招待される。折りしも大型台風の接近で、文字通りの孤島と架した横島で、惨劇の幕は切って落とされるのだった―
館ものサイコー!
ビバ館ものー!
ツッコミ所満載ですが(笑)、でもこう言う「館もの」って、やっぱり面白いわ~。
だって冒頭から図面がバンバン入っていて、それだけ期待が膨らむ膨らむ(笑)
あっ!最初に断っておきますが、私、東川さん好きですから。
その上で感想を書きますが、いや~~~、このトリック分かりやすいでしょ~。それに、よーーーーく考えると、建物が成立して・・・ゴニョゴニョゴニョですよね(笑)
だって、あの時のアレは一体どうなっているのか、不思議じゃなかったですか?>読まれた方
読みながら、その矛盾点を考えていったら、可笑しくてゲラゲラ笑っちゃいました。
基本的に、ミステリのネタ晴らしはしない主義なので一切書きませんが、その可笑しい点だけでスピンオフの短編が、一本書けそうなぐらいに妄想が膨らんでしまいました。その意味では、お得な感じがしました。また他の作品のパロディやオマージュも盛り込まれていて、その点も愉快です。
個人的には、「建築的バカミス」だと思います。勿論、バカミスは誉め言葉だと言う事は、ミス好きの方は重々御承知の筈。久しぶりに詳細な検証をして、作図してみようかと思わせた一冊でした。
コメント
こんばんは。
あーやっぱり!
探偵長様は狂喜乱舞だと思いました、この作品(笑)
いや本当にバカミスだと思います!
確か一昨年あたりに読んだはずですが、読み終えてアングリしましたよ私。
でも、東川さんらしいっちゃらしいミステリで、烏賊川市シリーズほどぶっ飛んでないだけマシですよ。(それなのにこの烏賊川市シリーズの方が本格度が高いのは不思議としか…)
私も久しぶりに再読したくなりました(積読がとんでもなくてそんな時間がどこにもないんですが)
こんばんは。
東川さんの作品は、どの作品も「あれ?」と思わせるものが多く、それが嫌いじゃないところがツボだと思っています。いろんな意味で・・・・・ギリギリですよね(笑)
みけねこさんの読書量には、ただただ敬服するばかり。ちょっと見習わないと、いけませんねぇ~。
何年も前に読んだのであまり記憶が定かではないのですが、
遊園地かよ!!って突っ込んだような・・・(苦笑)
ふふふ、確かに遊園地チックですね > はこさん
ツッコミ所満載の内容なのに、なぜか笑って許せてしまうのは、著者のお人柄か、作品の妙なのか。
いずれにしても、楽しい作品は好きなのでOKですが
建物的には最初の図面の頁から、ツッコミまくりでした(笑)
春ですね、穏やかな陽気に、体調も落ち着かれると良いですね。。。