『ぐるりのこと』 読了-17

ぐるりのこと (新潮文庫)
ぐるりのこと (新潮文庫)
身の回りのことに対して、丁寧に想いを廻らせ、真摯に綴られたエッセイ集。
こちらとあちらの境界、現実と空想の境界、人と私の境界、そんな何かとの境界について考えている、梨木ワールド全開の一冊。
正直言うと、最初は少し入り難かったです。良くも悪くも梨木ワールド全開の、少し倒錯したと言うか、夢見た感じの導入部だったので。でも読み進めていくうちに、その独特の世界観に入って行く事が、心地よいと言うか柔らかさを感じます。ひょっとすると、読み手を選びそうな印象を受けました。