垣根の無いイベントでした

昨日行われた、第九回本格ミステリ大賞の公開発表と、受賞者の記者会見イベントに関して、少しだけ感想を書いておきます。
門外漢である事は否めない私としては、恐る恐る会場に入ったのですが、良い意味で、物凄くラフな感じの雰囲気で、そこでホッと一安心しました。席に指定があるわけでもなく、「どうぞ、お好きな席に」と言った具合で、作家さんも読者も出版社の編集さんもプレスも、みーんな横並び。ふつう、そんなこと無いですよね。だって作家さんと読者って、大抵は机を挟んで居るはず。それがともすれば横に並んで、肩をパンパン!と出来る状態で、写メだろうがデジカメだろうが撮り放題!傍で見ていて、肖像権は大丈夫?と、心配になったぐらいの、おおらかな雰囲気でした。


空いている席に座り、周りの様子を眺めていると、役員でもある有栖川さんが声を掛けて下さり、お久しぶりのご挨拶。ひとしきり談笑の上、共著の『密室入門!』に関して、目指せ一票!(笑)と目標を立て、いざ開票に望みます。
投票は、あくまでも公正かつ厳粛で、投票が読み上げられるたびに、モニターの数字が一つ増え、同時に棒グラフの目盛りが、横に一つ増えていく。結構、これが緊張するのです、まるで競馬のレースを見ているようで(笑)
自分達の本に一票が入ったときは、本当にホッとしました。あー、これで有栖川さんに申し訳が立ったと思った訳です。 それが正直な気持ちだったので、二票目が入ったときには、思わず心の中でガッツポーズでしたよ(笑)
投票の結果は、既にご存知の方も多いと思いますが、牧さんと円堂さんのお二方となりました。
小説部門 『完全恋愛』:牧薩次 さん
評論研究部門 『「謎」の解像度』:円堂都司昭 さん
本当に、おめでとうございました。
投票の結果発表後、受賞者の記者会見までに、およそ一時間の休憩時間が取られました。ご招待されていた読者の方は、この間に、お目当ての作家さんにサインを、お願いされていました。中には何十冊という数の本を、机の上に積み上げられていた方もいて、その兵振りに驚かされました。だって持って来るだけでも、相当重い筈ですからね~。その熱いパワーに敬服しました。
そうそう!有栖川さんにサインを求められた女性の方が、手にしていた本は『密室入門!』。有栖川さんがサインをされた後、「じゃ、安井さんも」と渡され、恐縮しながらサインさせていただきました。
お二人の女性の方、有栖川さんだけで良かったと思うのに、横に邪魔なサインしてゴメンなさい。そして有栖川さん、並んでサインを書いてしまってゴメンなさい。
でも二人のサインが入っている本は、世界でその二冊だけですので、ある意味レアかも・・・?(笑)
来年は単独著でエントリーして貰えるように、頑張ります!(嘘です)
書きたい事はまだまだ有るのですが、切が無いのでこの辺で。
ちなみに、その後は編集者さんと夜のネオンの中に、消えたとか消えないとか・・・。
本日、少しだけ頭が痛いのです(笑)

コメント

  1. みけねこ より:

    探偵長様、こんにちは。
    レポ、楽しくそして羨ましく拝見しました!
    あの公開投開票式は、一般の読者は確か文庫を買って応募しないといけなかったんですよね?
    まあ、たとえ抽選に当たったとしても東京まで気軽に行けない身なので、応募もなにもないんですけど★
    でも本格ミステリを愛するファンとしては、生きてるうちに1度は行ってみたいと思ってます。
    有栖川先生もお元気そうでよかったです。
    本当に気配りのかたですよね。
    まさかの最終ノミネートでしたが(笑)、さらに2票の得票、おめでとうございます!
    ……有栖川先生、何か新作の情報をポロリとこぼされませんでしたか……?

  2. もか より:

    まあ、ステキな公開選考なのですね。
    私もその場の雰囲気を楽しませていただきました。
    控えめで、紳士的なふるまいをされてるのが
    目に浮かぶようです♪
    ノミネートをいいエネルギーにして、
    これからもご活躍下さいね

  3. みゅう より:

    こんにちは。当日サインをいただいた者です。『密室入門!』は候補作だからというのもありますが、安井さんもいらっしゃるかもとこちらで書かれていたので、狙って持って行ったのです(笑) だからお二人のサインを一緒にいただけて本当に嬉しいです!ありがとうございました。

  4. 探偵長 より:

    みけねこさん、遅レスでスミマセン。
    みけねこさんほどのミステリファン、あるいは本好きの方なら、本当に楽しい場だと思います。
    だって同じテーブルの隣の席に、有栖川さんと並んで座り、記者会見を聞いている可能性だってある訳です。
    それだけで、十分楽しそうだと思いません?(笑)
    ちなみに有栖川さんの新作話は、伺えませんでした。
    申し訳ない・・・。

  5. 探偵長 より:

    もかさん、こんにちは。
    あれだけ著名な作家さんたちが一堂に介し、自分たちの手で運営する様はまるで、学生が生徒会長を選出しているような雰囲気で、それはそれは楽しそうに進行していました。
    貴重な体験をさせていただき、対談相手の有栖川さんと、出版社さんに、あらためて感謝したイベントでした。

  6. 探偵長 より:

    みゅうさん、その節はありがとうございました。
    こんな所で、お声掛けいただけるなんて、驚きです!(笑)
    サインなど不慣れな私が、事もあろうに有栖川さんの隣に名前を書かせていただくことに
    本当に恐縮してしまいました。
    ですからサインさせていただいた後に、ずっと気になっていたのです。
    悪いことしたなぁ・・・って。
    でも、そう言っていただいて、少し気が楽になりました。
    私の方が良い記念になりました。
    ありがとうございました。