個人情報と言う名の貧しさ


「個人情報が漏れちゃいました!」と言う案内が届いた。
それはガス会社からの連絡で、データ処理を依頼していた会社が、顧客情報を紛失したと言うものでした。案内には、顧客情報データの入った磁気データを、金庫の中に入れて保存していたのだが、気が付いたら、あ~ら、不思議!磁気データが無くなっていました~・・・・・と言うもの。
でも大丈夫、磁気データは特別な機器が無いと読み取れないようになっているから、万一にも情報が漏れる事は無いと思うし、現に今までだって無いでしょ?と書かれていた。
ホントに信用して大丈夫か?(笑)
最近は何かと言うと、直ぐに<個人情報!個人情報!>と言われ、その言葉が全ての物に対する免罪符のように使われている気がしてならない。でも、そのわりには管理が甘い。
例えば今の学校には、生徒の名簿が無い。せいぜい有っても、連絡網の電話番号程度。
自分が子供の頃には、全学年の児童名簿があって、住所氏名電話番号は勿論、保護者名から、保護者の仕事まで書かれていた物があった。だから父親が居ない者は直ぐに分かってしまうし、熱海と言う土地柄、職業欄に「サービス業」と書いてあると、水商売なんだなぁ~と、なんとなく察した。でもそう言う事が、いじめや差別の対象にならなかったし、逆に母子家庭だと分かると、変な親近感と言うか仲間意識さえ生まれたものだ。まぁ、土地柄と言うか、時代と言うか、たぶんにそんな物が影響していたのだろうけどね・・・。
そう考えると、頑なに個人情報を守ろうとする意識とは、他者を信じない個人主義的な思想から生まれた法律であり、その根底には、小ざかしい小悪党増えたと言う<心の貧しさ>の産物なのかもしれない。なんか寂しいね。
ちなみに私、ガス会社とは契約していないので、漏れた情報は住所と氏名だけです。(←ほぼ無傷)