パリより愛をこめて


ジョン・トラボルタが出演している映画「パリより愛をこめて」を観ました。
この映画、どちらかと言うと、見たくないと思っていた映画だったのですが、見終わった後に、先入観で判断することは良くないという事を、あらためて感じさせられました。以外にも(失礼)、面白かったんですよ。
でも印象と言うかイメージと言うのは、とっても大事だと思うのです。
確かにこの映画は、イアン・フレミング原作の「ロシアより愛を込めて」を、リスペクトしていることは知っていましたが、でもそのまんま「パリより愛を込めて」と名付けてしまうことは、とっても危険だと思うのです。私が見たくないと思った理由も、そのネーミングにあったからです。
「ロシアより愛を込めて」は、原作も、映画も、映画音楽も、全てが完璧で、この映画以降、愛を込めて良いのはロシアだけと、私の中では確定したぐらいの名作でした。しかも、かのオリエント急行の中で、あんなことやこんなことが、次々と起こるのですから、それだけでも凄いっちゅう話です。
ここで12人の容疑者と、髭のベルギー人でも乗り合わせていたら、一体どんなことになっていたのか、想像することも出来ません!(いや、想像しなくて良いのですが・・・)
そして何よりもロシアと言う地名の持つ魅力です。見知らぬ都市、想い描く魅惑の街並み、甘美で幻想とロマンに溢れた響きを持つロシア。そしてそこから愛を込めちゃう訳ですから、これ以上の魅力的な書名、あるいは映画タイトルはありません。
これが「ヒューストンより愛を込めて」では宇宙に飛んでいってしまいそうですし、「チワワから愛を込めて」では、タコスを食べながら観るようです。また「リオ・デ・ジャネイロから愛を込めて」だとすると、BGMはサンバでしょうから、とてもご陽気な印象を受けてしまいます。それぞれ楽しいとは思うのですが、この場合に限っては絶対に「ロシア」でなければならないのです。
それがこともあろうに、パリから愛を込めている映画なのですから、なんとふざけた映画だと思っていたのですが、いやいやいやゴメンなさい。十分、込められていました、愛が。
「007シリーズ」とは全く違いますが、よく出来ています。
バッチ・グーな映画でした!(死語だって)
天工舎一級建築事務所
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