上棟するということ
たまに施主の方に聞かれることがあります。
「上棟式ってどうするの? 昔みたいにお餅撒いたり、ご馳走振舞ったりするの?」と。
地域性や親族の考え方にも拠りますが、最近では、あまり派手な上棟式を見なくなりました。
地鎮祭は土地の神様に対するご挨拶なのですが、上棟式は職人さんに対するご挨拶です。
HM等で家を建てられる場合には、職人さんが誰かなんて、全く分からないこともあるそうなので、そう言う意味においても、上棟式と言う形に拘る必要は無くなって来ているのかもしれません。
大切なのは気持ちです。
建物の骨組みが出来、家族揃って家を見上げ、「ああ、これからここで生きるんだな」と実感する。
そんな共感が大切なのかもしれません。
今朝は、先日上棟した現場の施主が、現場の棟梁にご挨拶に来る日です。
上棟当日は仕事で来られなかった為に、わざわざ大工さんに挨拶にいらっしゃいます。
建物の御清めをし、大工さんに挨拶をし、見上げる自分の家の姿。
今はまだ骨組みしかない建物に、きっと何年、何十年後のご家族の姿を想像するのでしょう。
上棟とは、そう言うことが何より大切な節目の日なのだと思います。
朝まで降っていた雨が今は止み、暖かい日が射しています。