造り付け家具は地震に不利なのか?



海のはるか向こうのニュージーランドでは、地震の被害で大変なことになっているみたいですね。
ニュージーランドや、その近くのオーストラリアって、日本人も大好きな静かな観光地の印象を持っていましたが、かなり大きな地震が頻繁に起きる地震国でもあったんですね。
今回の地震は阪神・淡路なみの威力と聞きましたが、地震国日本のそのまた「次は小田原!」と言われ続けている場所に住む者としては、けして他人事ではありません。今一度、家の中の倒れそうな家具を点検すると共に、避難袋などの再確認をしようと思いました。明日はわが身ですから。
地震から話を飛ばしますが、たまに住宅の中に造り付けの家具を設けると、地震に対して不利になるのでは?と、言われる方が居ます。どのポイントから、そう思われるのかが全く分からないのですが、とにかく「地震に対しては不利では?」という固定観念があるようです。


なんででしょうね? 私が考えるに造り付けの家具の場合、転等の恐れは無いし、微力ではありますが壁に固定するような形状の場合、壁面の剛性が上がり、有利になることはあれ、けして不利になることは無いと思うのです。最近では、室内の壁の下地材である石膏ボードでさえ、大きな面で使う場合には、剛性の向上として考えるぐらいなので。
ひょっとすると単純に、「造り付け家具は値段が高い」、あるいは「家具に拠って生活も固定されてしまう」と言うことに、拒否反応があるのかもしれません。ならばそう言われた方が、こちらは分かり易いのですが、「地震に弱いから」と言われると、頭の中に「???」となってしまいます。
造り付け家具って、家具の量販店や安売りの通販品と比べれば、確かに高くなることもありますが、痒いところに手は届く筈ですし、地震国日本においては、良い意味での二次的効果を生むような気がします。地震のニュースを見て、ふと思った話です。
扇町の家 造り付けキッチンと食器戸棚
(写真は 扇町の家 /造り付けキッチンと食器戸棚)
天工舎一級建築事務所
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コメント

  1. みけねこ より:

    探偵長様、こんばんは。
    大地震のニュースは、未だに身体が震えそうになるほど怖いんですけど、とにもかくにも国籍関係なく全てのかたが一刻も早く救出されることを祈ります。
    阪神・淡路大震災と名づけられる前、あの揺れを9Fで体験した我が家は、ラックの上に置いていたでっかいスピーカーや、北海道土産でもらったやたら重い木彫りの人形が、相方の頭のすぐそばに落ちてきてゾッとしました。
    また、本棚の本が全部落ちてくるだろうなあ本に埋まって窒息するなあ、と笑い事じゃなく怖いので、やっぱり地震対策はきっちりしないとですね。
    ところで、遅くなりましたが。
    お誕生日おめでとうございます!
    今年一年の更なるご活躍をお祈りいたします☆

  2. 探偵長 より:

    みけねこさん、こんにちは。
    阪神・淡路の震災を体験された方にとって、地震の報道は、けして異国の話として見ていられないのでしょうね。
    「次は小田原」と言われ続けていますが、それでも恐怖を経験された方と、そうでない方の意識の違いは、天と地ほどあると思います。
    できれば、知らないに越したことは無いのですが・・・。
    お気遣いに感謝します。
    自分の誕生日と年齢を、朝刊の記事を見て知るのが、ここ最近の誕生日の朝の風景になりつつあります(笑)