『連続殺人鬼 カエル男』 読了-14
埼玉県飯能市。
分譲マンションの13階の廊下で、口にフックを掛けられて吊るされた、全裸女性の死体が発見された。傍には稚拙な文字で書かれた犯行声明が。メディアは犯行声明の文面から、犯人を「カエル男」と名付け、捜査の進展を見守るのだが、犯人は第二、第三の猟奇的殺人を重ねていく。街はパニックに陥り、人々の理性が失われ秩序が崩壊していく。猟奇的殺人犯カエル男の正体は? 警察は犯人の凶行を食い止めることが出来るのか――。
読みながら感じたのは、まず文章の巧みさ。
まるで熟練の作家さんの作品を読むような、安定感とリズム感。だふんそれに尽きます。
勿論、プロットの妙や読み手の期待を裏切る展開の上手さはありますが、それもこれも文章の安定感があればこそ。
読後、2009年の『このミス』大賞の受賞作と知り、さらに驚かされました。(勉強不足でスミマセン)
中山さん、侮れません。
ちなみに私、文庫版を読んだのですが、表紙のカエル男の絵の可愛らしさに、「コミカルな内容か?」と思って購入したのですが、全然違いました。表紙は可愛らしいですが、内容は結構エグイので、御注意を。古民家鑑定士の試験を受けに行く、小田原―池袋間の往復の電車で読んだ一冊でした。
天工舎一級建築事務所
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