『大江戸省エネ事情』 読了


節電が叫ばれるこの夏に、勉強するつもりで読んでみた、新旧エネルギー事情に対して書かれた一冊。思っていた以上に面白かった。

現代社会において、一人が一日に使用する化石燃料(石油・石炭・天然ガス)は、およそ10万キロカロリーだという。これは自分の家や会社だけのことではなく、街灯や信号機、飛行機や原子力発電所といった一人一人の生活意外にも使われている総エネルギー量を、人口で割ったときの目安値。
化石燃料を一切使わずに暮らしていた江戸時代を、使用エネルギー0時代。
昭和30年ごろは、今の約1/10の1万キロカロリーを使用していた時代。その後急激に使用量が増え、昭和45年ごろには既に今の半分の5万キロカロリーが使用されていたという。
この4つの時代のエネルギー使用量を比較しながら、当時の生活にどんな影響を与えていたのかを、乗り物・冷やす・食べ物・伝える・観ると行ったキーワードを基にして、考察している本です。
建築的には「住む」なんてキーワードもあり、思わず「うんうん」と、頷きながら読みました。
本書にも書かれていますが、昔から一番エネルギーを使うことは「冷やす」こと。
暖めることは簡単で、太古の昔から火を使って物を暖めたりしていたが、冷やすことだけは最近の技術の話であり、このエネルギー使用量が凄いのだと。たしかに江戸時代の頃には、真夏にかき氷など有り得ない話。だからといって、今、江戸の生活をしろといっても無理な話。では何処で手を打つか? あるいは何をすれば、何をしなければ良いのかを考えなければいけない時代。
一つだけハッキリ言えることは、何かを選び、何かを選ばないという選択肢だけは、現代が一番沢山ある時代だということ。一人一人が考えることは、山のようにあるのかもしれません。
天工舎一級建築事務所
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コメント

  1. iu-kikaku より:

    こんばんは。
    こんな本があるのですね。
    面白そう・・勉強になります。
    ポチ!してゆきますね☆

  2. 安井俊夫 より:

    お疲れ様です。
    この本は他にもシリーズ化されているので、興味を惹く物があるかもしれませんよ。
    でもこの本は、エアコンで涼しい部屋で、冷たいビールを呑みながら読むのは
    憚られるかもしれませんが(笑)