最近の確認通知書って


家を建てる際に必要な手続きに、「建築確認申請」がある。
一昔前までは確認申請の認可業務は、管轄する行政庁で行なわれていたが、阪神・淡路震災以降、民間の検査機関が作られた。そのお陰で確認申請は遠くの行政庁まで行かずとも、近くの民間検査機関で認可が受けられるなとど言う、けっこう便利な使い方が出来るようになった。
また大きな声では言えないが、確認申請の認可業務が行政一本だった時は、確認申請を提出する設計事務所はゴミ同然。認可する行政庁は、神様みたいな暗黙の構図が出来上がっていた。だからどんなに理不尽な対応を取られても、喧嘩すると「江戸の敵を長崎で取られる」ようなことになり、何時まで経っても確認申請が下りない・・・・・・、なんてことがあったとか、無かったとか。
この辺りは私も実名で書いているので、そこは言葉を濁しておくが・・・(笑)


まぁ、そんなこんなもあり、最近は民間検査機関に提出することが多かった確認申請だが、他の法律との関係もあり、今回、久しぶり小田原市役所に提出することになった。
申請した建物は小さな建物だし、何の問題も無く認可されたのだが、確認通知書のカガミ(書類)を見て驚いた!なんと書類の四隅に、絵が書いてあるじゃないかー! それがこれ ↓
確認通知書
お猿の籠屋ですよ(笑) ちゃんとデザインしてある感じのイラスト。
しかも、こんな絵まである ↓
確認通知書
これは小田原提灯。
なんか時代は変わったなぁ・・・・・・と、思いつつも、胸の辺りがモヤモヤする・・・モヤモヤする。
なんだこのモヤモヤは? さて貴方なら、このイラストを見てどう思う?
A1、「へぇ~、書類に絵まで入れて、行政サービスに頑張ってるんだ! よーし、俺も頑張るぞー!」
と、完全に前向きに捉える陽気な肯定派。
A2、「なにこれ? ひょっとしてこれが行政の考えるサービスってこと? デザイン代や印刷代をかけて、こんなことして何になるの? 認可機関としての行政サービスの視点で考えれば、全然ピントがズレてんジャン!」
と、人生を斜に構えたクールな否定派。
さて貴方はどっち派?
実は私、その中間だったりして~(笑) だからモヤモヤしているんです。
なんでもかんでも「節約節約」と口角に泡飛ばして叫ぶつもりは毛頭無いが、かと言って、「これが絶対に必要で、かつポイントを抑えたサービス」であるとも思えない。100歩譲って、サービスをしているつもりじゃなく、ただの遊び心だと言われた方が、まだ腑に落ちる。でも、このぐらいのお茶目さんもありっちゃ~あり。だから、どっちちも言えない中間派。
こんなことを考えてしまうのは、たぶん今、読んでいる本の影響だと思う。
読んでいるのは、有川浩さんの本。 
たぶん今晩中には読み終えると思うので、読み終えたらまた御紹介します。
本当の意味での行政サービスって、ほんとうーーーーに、難しいのですよ。
しかもそれを実行する人が、行政という組織の中でしか生きたことの無い人だとしたら、余計にね。
天工舎一級建築事務所
E-mail toshio0223@k-tantei.com 
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コメント

  1. 茶研 より:

    5月ごろから市役所発行の諸証明、全部この用紙になってますね。
    住民票やら税関係の証明まで。
    個人的には偽造しにくいという点でイラストがついててもいいかなと思うんですが、
    今まで使っていた用紙を使い切らずにかえてしまったんだったらもったいないなぁ
    とけちなことを考えてしまってます。

  2. 探偵長 より:

    へえ~、他の書類にも同様のイラストが入ったのですかぁ。
    まぁ茶研さんが言うように、偽造防止には良いかもしれませんが
    それほど偽造されることも、無いような気もしますが?(笑)
    とは言え、住民票などは住民基本台帳への登録手続きで、出先機関でも入手できますし
    公図や土地建物謄本などは、ネットでも手に入れられる時代です。
    確かに偽造と言う点では、問題があるのかもしれませんね・・・。