『ウッドストック行最終バス』 コリン・デクスター著/読了


オックスフォードからウッドストックへ行くために、バスの最終便を待つ二人の若い女性。しかし、なかなか来ないバスにしびれを切らした二人は、ヒッチハイクでウッドストックに行こうと考える。翌朝、二人のうちの一人が死体となって発見される。だが一緒だったはずのもう一人の女性はどこかに消え、二人を乗せた筈のドライバーも名乗り出て来ない。捜査にあたったモース警部は、論理的な思考で複雑な事件の謎を解き明かし、事件の真相へと近づいていく――。


まず最初に、読みやすい国内物の作品ばかり読んでいる私には、とても読み難かったです。
状況描写も分かりにくければ、会話も誰の会話なのかを、注意をしながら読み進めなければなりませんでした。読むのが遅い私が、いつも以上にソロリソロリと読みました。そんな感じで読んだ作品なのに、とっても面白い! やっぱりデクスターは凄い!!というのが読後の印象。
何が凄いって、事件はとても単純で、しかも加害者のDNAが採取されているのだから、怪しい奴のDNAを調べれは直ぐに解決できる話を、そんな科学捜査なんて全くあてにする事無く、推理だけで謎を解き明かしていく過程が凄い。いや、これ無くしてなんのミステリか! まさにミステリの王道です。
論理的思考の道程が好きなミステリ好きには、とっても楽しい一冊だと思います。


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