築45年以上経つ、もとは鶏舎だった建物。今は彫刻家の家人が作品を保存したり、写真撮影するための場所として利用としている。その建物を耐震補強しながら、改装していく計画が進行中。
リフォームと呼ぶよりは、リノベーションと呼んだほうが近い作業だ。
だが如何せん建物が古い。120坪以上ある建物の骨組みに問題があれば、補強するにも費用が掛かる。そこで大工さんにお願いして、建物の骨組みの様子を一緒に確認して貰うことにした。
小屋裏に上がると、予想外に綺麗な状態にビックリ!
10mのスパンを飛ばすトラスの小屋組みにも、丁寧に方杖が設けられており、とてもシッカリしている。それに雨漏りの染みなども無く、痛みも見られない。柱も一間ピッチに、3寸5分の太さの柱が、キチンと並んでいる。これはグー!
ただし断熱材は設けられていないので、夏は暑く冬は寒いらしい。だが天井高さが4m近くあり、その上に人が屈んで歩ける程度の小屋裏があるので、耐えられないほどではないとのこと。この断熱に対する考え方は、これからの検討課題。
小屋組みに問題が無ければ、次に気になるのは土台の痛み具合と柱と筋違いの有無。
今度は建物の外側に回ってみることにした。
外壁はトタンだが、これまた綺麗な状態だ。
柱の様子や土台が気になるので、一枚剥がしてみることにした。
トタンを打ち付けている釘を、丁寧に一本ずつ取り外していくのだが、この釘がチャンと利いていることが、下地が悪くないことを予想させる。もし下地の木材が腐っていたりすれば、釘はスポスポと抜けてしまう。だが、そんなことは無い。それに抜いた釘も錆びていない事が、水に塗れていなかった事を証明している。
トタンを剥がした状態。土台も腐っていないし、柱の状態も良い。きっと土台が地面より10cm程高い位置にあることが、良かったのだろう。筋違いこそ確認できなかったが、それを補強する方法はいくらでもある。構造体としては問題が無さそうで、ひと安心。これなら補強して使い続ける価値がある。
さて、この約120坪ほどの建物だが、実は図面が無い(笑)
今度は、この建物の現況図を作成するための調査が必要なので、後日再調査なのです。
本日、建物調査を、お手伝いいただいたのは、小田原を拠点に活躍される中川工務店さん。
ご協力いただき、ありがとうございました。
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