LED電球の嘘
昨日、「白熱電球の製造や販売を自粛し、LED電球に速やかにシフトさせろ」と、政府が関係団体に要請するのはおかしいと書いたばかりだが、今日の朝刊には「LED電球には表示の明るさに対して30%にも満たない製品がある」との記事が掲載されていた。
LED電球の光足りない! 景品表示で12社に再発防止命令
ほれみろ。
時代や技術の変革を、国が圧力を掛けて短期間で行おうとすれば、必ず何処かに無理がくる。
その無理が、浅はかな利益の追求や技術不足や事故に繋がり、結果として弱い立場の人だけが苦しむことになるのは本当に残念だ。
だいたい60wの30%程度の灯りって、18wだよ。戦後間も無い頃の、裸電球を天井からぶら下げていた当時の明るさしかないんだよ。これを押し付けるって、作っている企業の体質も然ることながら、流通ベースに載せてしまう関連各省庁の検査体制って、一体どうなっているのだろう? 製品の品質には一切関与せず、「LED電球へのシフト」だけを、お題目のように唱えてるって、どう言うつもりなのだろう。
震災などもあって有耶無耶になった、防火戸の性能不足問題と一緒で、問題が起きれば頬かむりする体制が変わっていないのならば、後々問題が残るような要請などすべきではない。
「これからLED電球に交換しようかな?」 と考えている方は、その器具の明るさを正しく理解することと同時に、「蛍光電球でも良いのかな?」と、選択肢を広げて検討することをお薦めする。
LED電球のメリットを知ると同時に、デメリットも知った上での選択ならば、後悔もなく安心して使えると思うから。誤解の無いように書いておくが、私、アンチLED電球ではない。適切な使用場所やデメリットを把握した上での利用ならば、大いに結構だと思っている。
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