要請の意味、分かって使っているのか?
政府の立場から、強い意志を持って「やれよな」と、言っているんだよ。
気の弱い小売店なら、「はい、ただいま!」って従っちゃうよ。
でもさ、こんなこと、政府が小売店にまで、圧力を掛けて良いのだろうか?
地球温暖化対策とか夏の電力対策を免罪符にしている上での発言のようだが、LED球って、まだまだそんなに安くないよ。1個100円で買える60Wの白熱電球と、1個3000円する820lmのLED球とを、何の躊躇いもなく比較できると思うなよ。
しかもLED球には、他にもまだまだリスクが伴うことを説明し尽くしては居ないだろ?
例えば調光式の照明器具に対応するLED球と、対応しないLED球がある。
どちらかと言えば、対応しない商品のほうが圧倒的に多い。
また発熱に関する問題もそう。
一般的にLED球は発熱しないから熱くない→室温が上がらない→エアコンの設定温度を下げられる
→だからLED球サイコー! みたいなイメージが定着しつつあるが、LED球は発熱しない訳じゃない。
いや、それどころかソケット部分の発熱量は、白熱灯の比ではないほど熱くなる。その熱が室内側ではなく、器具を通じて天井裏へと上昇していく。器具本体の性能や、天井裏での断熱材の敷設の方法によっては火災の危険性すらある。そんなリスクに関しては、何の説明も無いまま、購入者責任でLED球に変えさせようとするのは、いささか問題があると思うよ。
節電だけを論点にするならば、白熱電球から蛍光球に変えるだけでも、十分に効果があるのに、なぜにLED球限定で交換させようとするのか? チャンと説明してみろと言いたい。
利用者が自分で勉強して、徐々にシフトしていくのなら理解できるが、国が強制的に、それも短期間の中で変化を求めるのなら、それなりのサポートや援助をするべきで、それが出来ないのなら要請などするべきではない。この件に関しては、かなり真剣にむかつくぜ!
天工舎一級建築事務所
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