『かわいい女』レイモンド・チャンドラー著/読了


本棚を整理していたら、奥の方から数冊のチャンドラーが出てきた。
思わず一冊を手に取る。
チャンドラー49年の作品で、フィリップ・マーロウを主人公にした長編としては五作目。
私立探偵フィリップ・マーロウのもとに、兄を探してほしいと、かわいい娘が訪ねて来る。報酬はなけなしの20ドル。額の大小は問題じゃないと、マーロウは娘のために依頼を受ける――。

やっぱり渋い。
それに何が良いって、会話が必要以上に親切でないところが良い。
読者に読み易いようにと気を使うことなく、自然な流れの会話が、ともすると「誰のセリフ?」と悩むのだが、集中していれば大丈夫。それに読み易いことが全てじゃない。リズムが大事なのよ、リズムが。それにジョークが媚びてない。これは女、子供にゃ読ませないぜ――みたいな感じが、潔い。
あー、ハードボイルドって、やっぱりカッコいいわ~。
バーボン買いに行こう!!
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