10KN用ホールダウン金物
先週末は何かと慌しく、日曜も仕事をしていました。
そんな先週は兎に角いろんなことがあり、書きたい事だらけだったのですが、とてもじゃないですが書けない事ばかりで、胃の痛む一週間でした(笑)
でも月曜なので、気分を変えます。
「ホールダウン金物」と言えば木造建物に使う補強金物ですが、金物業界の技術も日進月歩なので、金物の形状も変わり、その施工性もドンドン良くなってきます。昔は基礎中にボルトを固定していた10KNのホールダウン金物も、今では上からビスで固定するタイプの物が主流になっています。
施工が楽で、間違いが少なくなり、適切な補強を容易に行えるようになりました。
ところが新しいタイプの10KN用ホールダウン金物を知らない方が見ると、「なんで基礎からアンカーしてないの?」と言うことになります。なるほど、一昔前のものと取り付け方が違いますから、心配になるのも分かります。
でもそれって、先日私がブログに書いた、「中間検査時には、屋根が葺き終えている事が前提」と同じことだと思います。つまり、それを行うための目的は何か?ということを理解していることです。過去に見た光景や、自分の拙い経験だけで判断してしまうと、過去に、たまたま認めて貰ったお目こぼしを、「それで良いんだ」と思い込んでしまうからです。
ホールダウン金物とは、基礎から柱が抜けないように固定しているものではありません。ここが間違いの元です。ホールダウン金物とは、柱が土台や梁から抜けないように固定する金物なんです。だから柱脚(柱の足元)だけではなく、柱頭(柱の上部側)にも取り付けられているのです。
今でも15KN以上のホールダウン金物は、基礎中にアンカーする取り付け方法ですが、その光景だけを見て、「全てがこれじゃなきゃダメなんだ!」と判断するのは間違いの基ですので止めましょう。
もっとも、こんな事を施主が熟知しておく必要など、全くありません。その為の現場監督だし、その為の設計監理者なのですから。
工事の際に施主の代わりとなる【設計監理者】を依頼することは、こんな点も含めて大切なんだと思いますが如何でしょう。
天工舎一級建築事務所
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