『僕とおじいちゃんと魔法の塔6』香月日輪 著/読了

本の感想を、連続投下中。
高校2年生になった龍神は、楽しみにしていた修学旅行で北海道に行く。
友人たちとの楽しい修学旅行の筈だったが、楽しいばかりでもないのが、この年頃の子供たち。
そこにはある種の妬み嫉み、嫌がらせと言った感情や行動もあり、それが高じて事件が起きてしまう。
シリーズ第六作品目。

女子高生に化けている大魔女エスペロスが可愛いのだが、絶大な力を持つ無敵さがトラブルを解決するとき、少し説教じみた解説をするのが余計かもしれない。たぶんそこを書きたいのだろうが、登場人物に会話で語らせずとも、読み手は汲み取れる。
高校生たちが会話しているのに、なんとなくおじいちゃんたちの会話に感じてしまう。
夏休み中の子供たちにお薦めしたいが、今の子は、この手の「説教臭」に敏感なので。
ちなみに、最後のオチは好きじゃない。
命の大切さを語るのに、その展開とその解決策は、違う意味でファンタジー過ぎる気がする。