『ユリゴコロ』沼田マホカル著/読了

実家の押入れの奥に、隠されるように仕舞いこまれていた、「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。
中には殺人に取り憑かれた人間の、告白とも読める記録が綴られていた。
第14回大藪春彦賞受賞作。

前半部は少しグロイ。
ミステリは好きだがグロイのはあまり好きではないので、そこは少し辛かった。
ただし描写がグロイのではなく、読み手にグロさを想像させるような文章の巧さがお見事。
最後には不覚にも、少し泣きそうになった。
こんなミステリは珍しい。
さすが受賞作と言うところだろうか。
マホカルさん、少し読んでみようかと思う。