スッカリ陽が落ちるのが、早くなりました。
まだ5時前だというのに、表はすでに真っ暗。
今では表で遊ぶ子供たちの声を聴くことも、とんと減りましたが
私が子供の頃には、学校から帰って来たら、みんな外で暗くなるまで走り回っていました。
そんな子供たちに、「もう帰りなさい」と知らせる鐘の音が
市の広報用スピーカーから流れたものです。
たしか夏なら5時に、陽が落ちるのが早い冬の時期には4時半頃に
放送されていたような記憶があります。
そんな放送を聞いて、「ボチボチ帰るか? あるいは、もう少し大丈夫か?」などと
判断しながら遊んでいました。
そんな時間まで表で遊んでいると、家々に灯りが点りはじめます。
家々に灯るオレンジ色の灯りは、なぜか妙に優しく
それにどことなく温かくて、それを見ると、なんだか急に家に帰りたくなってしまいます。
そう言えば、腹も減ったな…。
なんだか明かりの中に、凄く美味しそうなものがあるような気がして
さっきまで夢中で遊んでいたことが嘘のように、走って家に帰ったものです。
今では、あまり外で遊ぶ子供を見なくなりました。
塾をはじめ、何かと習い事で忙しいのでしょうし
学校のグランドだって、早々に締め出されてしまうと聞きます。
表で遊ぶ時間も場所も無いのでしょう。
それでも、塾や習い事から帰った来た子供の第一声が
「あー、お腹空いた―!」だったりすると
行儀悪いと叱りながらも、なんだか安心するのも確かです。
冬は暗さや寒さを連れてきますが、それと一緒に
家の温かさまで、連れてきてくれるのかもしれませんね。
今日も聞こえると良いですね、「あーお腹空いた―、晩御飯なに?」の声が。