壁に、ほんの少しだけ穴を開け窪みを付ける。
それを「ニッチ」と呼び、花や絵を飾る。
もともとはローマ建築で造られたことが始まりだとか。
その奥行きは壁の厚みほどだから、7、8cmから厚くても15cmと言うところか。
たったそれだけの穴を壁に開けたところで、なにが変わるものか……と、思われるかもしれないが
使い方によっては、とても癒される物になることもある。
とは言っても、室内のアチコチにテキトーに設ければ良いという物でもない。
やはりそこはそれ、品と言うかデザインと言うか、ある種の意図が必要なのだ。
ただ、たった300mmのニッチに、なんとなく癒される時があることも本当。
造る位置や形はデザイナーのセンスだが、そこに何を置くのかは住み手のセンス。
どちらが欠けても、たぶん期待するほど癒してはくれないのだろう。