人のお宅へお邪魔すると、どうしても気になってしまうのが、その家にある本。通された部屋に本棚でもあれば、つい視線が書名を気にしてしまう。どんな本を読まれているのかを知ることは、なんだかその方の素の部分を覗き見るような気がして、少し疾しい気持ちになることさえある。
自分と嗜好が似ている本が並んでいれば、それだけで少し打ち解けた気分になるし、自分が読まない本ばかり並んでいれば、尊敬とある種の畏怖の念を抱きつつも(少し大袈裟か?)、やはり本読みと言う括りでは、仲間意識を抱いてしまう。もっとも、勝手に仲間意識を持たれても迷惑だろうが、それはこちらの頭の中の話なので、相手に迷惑を掛けているつもりはない。
逆に一冊の本も無い家だと、なんだか落ち着かない気分になるのだが、そんな家は意外と多い。漫画でも良いし雑誌でも良いので、なにか活字があると良いのだが、今はPCやスマホ・タブレットもあるので、意外と本が無くても読書をするには困らないのかもしれないが。
現在、リフォームを計画されている方の御自宅には、凄い数の蔵書がある。たぶん千の桁ではないと思う。各種ジャンルの本があるのだが、個人的に目を惹いたのはポケミスの山。たぶん5~600冊以上、ひょっとすると1000冊に近い数のポケミスの山があり、その書名を眺めているだけで時間を忘れてしまう。
今回のリフォームを機に蔵書の大半を処分し、家を身軽にするとのことだが、あのポケミスの山の中には、ひょっとすると絶版本や初版本、あるいは初期の箱入りのポケミスなどもあるのではないだろうかと、仕事とは違うところで気になって仕方がない今日この頃(笑)
機会があれば、一度、本をゆっくりと見せて持った方が、かえって仕事に集中できるかもしれないな。