事務所から歩いて行ける距離でのリフォーム計画の御相談をいただき、既存建物の様子を見に行って来た。既存建物は売り物件で、現在はまだ売り主さんが居住中。その建物を御相談者が購入するか否か、あるいは購入した後に、考えているようなリフォームが可能かどうかを見てほしいという御相談。近いので散歩がてら出掛けて来たのだが、道中が暑くてビックリ! なんだこの陽気は? 15分ほどの距離を歩いただけなのに、汗ビッショリになってしまった。対象となる建物は状態も良く、綺麗に住まわれているので問題は無さそう。これから簡単に報告書をまとめて、御相談者に提出し、その後の対応はまた後日に打ち合わせ。
話が少し逸れるが、中古住宅をご購入する前に、専門家の意見を聞くことは、とても大切な事だと思っている。不動産屋さんの意見と値段だけを検討材料とし、その結果、「これは良い」とか「ここをリフォームすれば良くなる筈」と判断されて購入を決めても、それって結局、何の根拠もない素人の判断にすぎないと思うから。せめて知り合いの大工さんでも良いので、とにかく建築の専門家の意見を聞くことが大事。そこに多少の費用が掛かったとしても、何千万もする土地建物を買った後に後悔するのか、そうなる前に数万円の支出を惜しまずに出すのかによって、結果が大きく違ってくるケースは、かなり多くある。それが結局は「活きたお金」の使い方となる。
不動産屋さんは土地の専門家だが、そこに建つ建物の状態やリフォームへのアプローチの仕方と言った建築的な視点は持っていない。だから建築的な視点を持つ専門家のアドバイスが大切になる。不動産屋さんの意見が「ファースト・オピニオン」だとすれば、建築の専門家による「セカンド・オピニオン」が大切だと言えば、ご理解いただけるだろうか。建築家さんを上手に使いこなすと良いのですよ……たぶん。