市内板橋で工事中の住宅現場。その基礎工事は、まず第一段階が終えたところ。敷地内に高低差があるため、建物が段差に合わせる形でスキップしている。だから基礎にも段差がある。平らな土地に家を建てる場合は、底板とか耐圧板と呼ばれる平らな部分のコンクリートを打ち、その後で基礎の立ち上がり(壁の部分)コンクリートを打つ。都合二度のコンクリート工事で基礎が出来るわけだが、この建物の場合は計四回に分けてコンクリートを打たなければならない。
まずは低い位置の耐圧板、その次に低い方の基礎。そして高い位置の耐圧板を打ち、最後に高い位置の基礎を打つ。だから手間暇が掛かり、どうしても通常の基礎より工事価格が割高になってしまう。
また今回は、低い土地の基礎にコンクリートの防水性能を向上させる薬剤を混ぜている。勿論、コンクリートの打継部分から水が浸入しないように、止水板も入れてある。また型枠を外した後には、外から塗膜防水を塗り、防水性能を上げていく。そのさらにその外側に、スタイロフォームを貼り付けた上で埋め戻す。これは埋め戻す際の土や石で塗膜防水を傷付けない保護の役割も果たしているのだが、かなり丁寧な仕事とも言える。それらの作業を終えて、ようやく高い敷地の耐圧板を造る作業に取り掛かるわけ。口で言うのは簡単だけど、狭い場所でもあり、工事する方はかなり大変。見えない所に手間暇が掛かっている、良い例とも言える。
年内も残すところ後わずかだが、年内にどこまで出来るかな?