『さむけ』 読了

99年に出版されたホラー・アンソロジー。蒸し蒸しと不快な夏の夜は、やはりホラーが良く似合う。ただしここに登場する怖いものは、幽霊というか情念と言うか、得体のしれない何かだが、その基はやはり「人」。これが一番の怖いのです。収録作品と著者は、以下の通り。

井上雅彦『火蜥蜴』・京極夏彦『嫌な子供』・倉坂鬼一郎『天使の指』・高橋克彦『さむけ』・多島斗志之『犬の糞』・釣巻礼公『井戸の中』・新津きよみ『頼まれた男』・山田宗樹『蟷螂の気持ち』・夢枕獏『もののけ街』。読むと少しだけ、ヒンヤリします。

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