XIVはローマ数字の14。すでに14巻目とは、このシリーズも息が長い。しかも毎回、その時に話題になっている事件や問題がテーマになっていることが多く、読み手も違和感なく楽しむことが出来る。池袋のトラブルシューター・マコトが今回巻き込まれていくのは、こんな事件。
SNSで課題をクリアし、「いいね」を沢山貰うことが若者の間で流行していた。そんな若者の自尊心を、もてあそぶかのようなサイトが出現する。サイトからは課題が出され、それをクリアするたびに「いいね」の数が増えていく。だが課題は回を重ねるたびに、ハードルの高い物となり、ついには命を落とす者まで出てしまった。助けを求められた池袋の王タカシとマコトが、サイト管理者を炙り出すために罠を仕掛けるのだが――表題作を含む四篇が収録されている。
久しぶりにシュンやストラングラーが登場している。また名前だけだが、サルの名も出てくると、最初から楽しんでいる読者には嬉しい限り。妻夫木君を思い出すから。