建築士試験が変わります

7月になると直ぐに、二級・一級建築士の学科試験が行われます。例年は大学の教室などを借りて行われますが、コロナ禍感染が懸念される今年は、何処でどんなふうに行われるのでしょう。

そんな建築士試験に関してですが、今年から受験資格が大きく変わります。今日の朝刊にも出ていたので、ご覧になった方も多いと思います。大きな変更点は、今までは一定の実務経験者のみに受験資格が与えられていたのですが、今年からそれを撤廃し、誰でも試験が受けられるようになりました。(と書くと語弊がありますが、一定の四大卒者や実務経験を大きく短縮した上でが正解) そして資格試験に合格した後で実務経験を経て、免許の登録が可能となります。

改正した理由は近年、建築士資格の受験者数が減ったため、試験を受けやすくして人数を増やしたいというもの。そして「建築物の総合的な専門家」を、増やすことを目的としているようです。上手くいくと良いですね。何年か前、弁護士の数を増やそうとしていた時期がありましたが、その結果、どうなったかは言わずもがな。弁護士の二の舞にならないことを願うばかりです。

ちなみにですが、中古建物(既存ストック)の有効利用を積極的に取り組ませ、市場を活性化させるためにその専門家となる建築士の数を増やしたいと言うことらしいのですが、それって大学を卒業して直ぐに資格を取ったNEW建築士さんに出来るものでしょうか。そんな難しい事、自分の孫のような建築士さんに全幅の信頼を置いて委ねますか? 仮にそういう時代が来るとしても、その時代に辿り着くまでに、多くの若い建築士さんが「資格は取って独立したけど、飯が食えずに潰れていきます」なんてことにならないと良いのですが。

杞憂に終わることを願うばかりです。