東京五輪開催年として希望で開けた新年が、コロナ禍への不安で閉じようとしている師走。振り返ると今年、何も出来なかったような気がします。何も造らず何も生み出さず、ただ時が過ぎただけのような気分です。
テレビを点ければ、コロナ禍の感染者数に一喜一憂する話題ばかりが取り沙汰され、一年で蓄積されたであろうコロナ禍の初期症状の特徴や、医療機関ではどのような治療を行っているかと言ったことを教えてくれることはありません。数字は大事ですが、それだけでは緊張感を持続することは難しいと思います。
今、第三波と呼ばれる大きな波が来ている状況で、経済を優先するのか感染拡大の抑え込みを優先するか? と言った二択論になっていますが、冷静に考えればどちらも大切なことは、みんな分かっています。どちらが優先でもなければ、どちらが後回しでもありません。ただそれぞれの人がどう判断して良いのかが分からない、だから誰かに決めてほしい―――、そんな感じなのかなとも思います。
自分で自重する判断が出来る人は、誰に言われることなく自重するでしょうし、強制されないと、ジッとしていることが出来ない人もいます。どちらが良くて、どちらがダメでもありません。だって何も分からないのですから。だから動き回るか、ジッとしているかと聞かれれば、ジッとしている側に針は振れますが、その振れ幅が人それぞれと言うだけ。
毎年この時期になると、翌年の手帳を買うことを躊躇っています。なんだか急かされているようで、今年の仕事も終わっていないのに、新年を迎える準備なんて出来ていないのに、って気持ちなのでしょう。今年はとくに来年のことが全く想像がつかない師走。来年の手帳はまだ買っていません。それからコロナ禍の話題に隠れているようですが、鳥インフルエンザが感染拡大しています。それも気になる師走です。