東京都 戸建て住宅に太陽光発電義務化を検討?

昨日の雪は、思いのほか降りましたね。小田原でも5㎝程、積もりました。今朝は晴れていますが、寒さで路面が凍っている箇所がありました。小田原でこの様子なら、箱根の山は真っ白だろうと眺めてみたのですが、以外にも積もっている様子は見られず、逆に驚きました。

驚いたと言えば新年早々、東京都の小池知事が「東京都内に新築する戸建て住宅には、太陽光パネル設置を義務化させる条例を作る」と、発言されて驚きました。またまた年始早々、危なっかしいことを仰いますね。東京都が所有する公共施設には、条例を作らずとも設置を順次進めるとも発言したとかしないとか……。

戸建てに太陽光発電義務化を 東京都が条例制定目指す、小池知事「ゼロエミッション東京の実現」

以前、国も同じようなことを発表していたけど、諸々を検討した結果、やはり無理だと断念した話を、今度は東京都が条例で義務化しようというのですか。しかも設置を義務付けるのは建築主に対してではなく、家を建てるハウスメーカーに対して「建物とワンセットで売れ」と、命令するらしい。ホント、たち悪いな。

思想的に危なっかしいのを通り越して、誰と誰の利権に対して考えた案なのかと、頭の中を邪推がグルグルと飛び回ってしまいます。少なくても建築主に対する金銭的な負担増や環境に対する問題点に関して、どう考えているのか聞いてみたいです。太陽光パネルを載せるとなった時点で、その設備だけで100万円以上の費用が掛かるし、屋根の補強費用や、将来的に撤去処分する際の費用増。台風や火災時の消火活動の問題などに関しても、どう考えているのか甚だ疑問です。

太陽光パネルの設置に関しては一定の隣接家屋との離隔距離が必要で、隣家の影の影響を受ける可能性が高い都会の密集地では、効率が悪い無用の長物、しかも値段が高い無用の長物となります。その上、パネルの大部分はガラス・アルミ・銀など出来ており、その処分時には分別方法に大きな問題があります。また密集する住宅地内で火事が起きた際には、窓ではなく屋根を破壊し、上からの消火が必要になるケースも多いのに、屋根に太陽光パネルを載せていると消化の妨げになることは必至です。他にも挙げればキリがありませんが、いずれにしても住宅密集地での義務化処置には疑問ばかりが浮かびます。そもそも現代の日本国内で設置されている太陽光パネルの9割近くは中国と韓国製で、日本国内の企業にはなんのメリットもありません。それにも関わらず条例を作ってまで強制する必要とは、一体何なのでしょう?

太陽光パネルの設置は希望する建築主が、諸条件や周辺環境・生活習慣や資金的な問題を十分に検討した上で、設置の有無を決めれば良いもので、けして有難くも無い高い物を強制する必要は無いと思います。東京都って、こんなことを最優先事項で検討するよりも、他に遣らなければいけないことって無いのでしょうか。

愚作の極みだと思いますが、さてこのお話の顛末は如何に。