今は誰でもが携帯電話機を持つ時代。習い事をしていて夜遅くまで出掛けている子供なら、小学生の子供にも親が持たせたりしている場合もあります。勿論、歳を重ねたご年配者だって、スマホを巧みに使いこなす方は多いですよね。ただし携帯電話が普及した半面で、家からは固定電話が姿を消し、街からは公衆電話が減りました。それでも普段は、なにも不自由はありません。ただし災害時だけは少し違うのかもしれません。
阪神淡路の震災時も、東日本の震災時にも、携帯電話の基地局が損害を受け、携帯電話が使えなくなったという状況が起こりました。その時に活躍したのはアナログ回線の公衆電話や、家庭用電話だったそうです。技術的な改善が進んでいると思うので、いまでは一概に言えないのかもしれませんが、それでも災害時の通信手段としての有線電話って大切なのかもしれません。
で、あまり話題になりませんでしたが、実はもう一つ災害時に活躍した通信手段ありました。それがアマチュア無線です。トランシーバーのような物ですが「ハローCQ CQ」と呼び掛けて、遠くの知らない人と話をする無線の事です。
アマチュア無線は国家資格なので、試験に合格しないと運用することは出来ません。また免許を取得しただけでもダメで、その次にコールサインと呼ばれる自分の名前を貰う手続きが必要になります。コールサインが無いと自己紹介も出来ないので、無線通信を楽しむことが出来ないのです。
で、私、このアマチュア無線の4級免許を持っています。随分長いこと使っていませんが、トランシーバー型の無線機を今でも持っています。免許を取ったのは17歳の時でした。免許取得後にコールサインを貰い、夜な夜な「CQ CQ」と知らない人に呼び掛けて、お話することを楽しんでいました。ただ話をするだけではなく、ログと呼ばれる記録簿に、いつ誰と繋がったか、その際の相手の電波状態の強さや話した時間までも記録に留めます。その後、自分のカードを相手に送り、相手からもカードを送って貰い、それを収集する楽しみ方をしていました。今は無線を使っていないので、どんな状況なのかは分かりませんが、当時は本当に楽しかったことを覚えています。
で、そんな無線が災害時に活躍すると言う話を聞き、久しぶりに無線機を取り出し、コールサインを再取得しようかな? と、思ったわけです。動機は防災ですが、そんな趣味への回帰もありだと思いませんか。