7月7日の午後7時に、青酸カリで服毒死した作家の坂井正夫。自殺と結論された坂井の死に対して、二人の人物が疑問を抱く。一人は坂井と親しかった編集者の中田秋子。もう一人は、ルポライターの津久見伸助。二人がそれぞれの視点で、坂井の死の謎に迫っていく本格物。
本作品は67年に雑誌に連載され、翌年刊行された『新人賞殺人事件』の改訂版。
著者の中井氏が2009年にお亡くなりになったからなのか、今、静かな中井ミステリ・ブームらしい。
中でも本作品は、評判が高い。
トリックに騙されるのが好きな私は、好きなタイプの本。
ただ、子供時代からミステリを読み続けている、少々、すれた感のある今の私には、諸手を挙げて喝采する――と、まではいかなかったが、67年当時にこの作品を読んでいれば、間違い無く喝采しただろう。
で、もう一度言うが、私は好きな作品でした。
コメント
『天啓の殺意』がもっと好きです(・∀・)♪
岩脇さんのお薦めは、『天啓の殺意』なのですね。
今度、読んでみます。
あの雰囲気がお気に入りです(・∀・)/