成長

 
先日、お引渡しをした小田原市内の木工所に、看板が設置された。
内部に設置する機械類も、そろそろ移設する頃だろう。
建物は、箱だけが完成すれば良いわけでなく、少しずつ変化しながら成長していくことが大事。
住む人や、そこで働く人と一緒に、建物も生きていくのだから。
この建物も看板が設置され、機械が据え付けられ、またここで物を作り始める時が来る。
そんなふうにして、「ただの箱」だった建物が「木工所」へと、本来の姿へと変わっていく。
建物でも木工でも、工芸でも同じこと。
そこに住む人や、あるいはそれを使う人と一緒に、時を過ごしていける物が造りたい。
そんなことを、ふと思う。


天工舎一級建築事務所
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