ダム
萩原 雅紀
■萩原雅紀著『ダム』 読了<今年14冊目>
ダムの魅力に取り付かれた著者が、全国2500箇所以上のダムの中から、選りすぐりの36ダムをまとめた写真集。写真だけでなく、ダムの定義や構造形式、正しいダムの見方なども書かれていて、ダムに関するガイドブック的な本になっている。
と言う事で、昨日頂戴したダム本を、チャンと読んだので感想を書いてみる。
まず最初に「ダムは全て男らしい」と言う印象を持っていたことは間違いでした、はい。
女性的な柔らかな魅力・雰囲気を持つダムがあると言う事を、初めて知りました。つまり男っぽいダムも有れば、女っぽいダムも有るという事。
よく考えてみれば、住宅だって男っぽいものも有れば、女っぽいものも有るわけだから、当たり前と言えば当たり前だよね。先入観で物を言ってしまい反省。
個人的に綺麗だと思ったのは、新潟県に有る三国川ダム。これ印象的には、女っぽいダムで、なんだか色気がある。柔らかな曲線と、環境に馴染もうとする控えめな雰囲気が好きです。もちろんダムと言う存在自体が、周辺環境にとっては異質なものだから、馴染まないのは最初から分かっているのだが、それでも隠れようとしているような雰囲気が◎。
もう一つ気に入ったのは、北海道の笹流ダム。柱や梁を露出させたその構造美は、まるでミケランジェロのダビテ像を見るようで、建築好きとしてはツボでした。
一つのことに興味を持ち、愛していくと言う方には、どこか深い根っこの部分に同じ匂いを感じます。それは全て「デザインを愛す」と言うことに通じるのかもしれません。
ちなみに「デザイン」の定義は、一般的に言われているそれよりも、もっと広義なものですけどね。
余談だけど、ダムにも「スカート履き」が居て、ガンダム好きとしては、「クスッ」と笑えた。
(注:機動戦士ガンダム内で、ジオンのMSドムをスカート履きと呼ぶ/笑)