驕る者久しからず

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昔、ある温泉街に、それはそれは評判のラーメン屋があった。祭日ともなれば、店内はギュウギュウ詰めとなるほどの盛況ぶり。ところが評判が良くなり、客が増えれば増えるほど、店の対応は悪くなっていった。店員は客を客とも思わぬ態度を取り、相手が目上だろうが目下だろうが、頭ごなしに怒鳴りつける始末。「そこのテーブル席に座っちゃダメだ!」とか、「水のお代わりは自分で取りに来い」だの、「靴の脱ぎ方が悪いから邪魔だ!」と、それはそれは酷い対応で、私が喧嘩した事は無いが、他の客と店員が喧嘩しているのは何度も目撃した。また、厨房が覗ける位置のカウンター席に座った時には、厨房の中で店員同士が大喧嘩をはじめ、その様子を見ながら恐る恐るラーメンを啜った事を覚えている。
そんな接客を受けながらの食事が嫌になり、何時しか行かなくなった。その後、その店は身内に暖簾分けし、アチコチに同じ屋号の店を見かけるようになったのだが、一度も入った事は無い。
船場吉兆の人をバカにしたような記者会見を見て、なぜかそのラーメン屋を思い出した。
同時に、謝罪する時の所作で、その人の本心までもが見える事があると言う事を、改めで実感した。心の無いものが、いくら頭を下げても、それを謝罪とは言わないのだろうと。