少女には向かない職業 (創元推理文庫 M さ 5-1)
桜庭 一樹
桜庭さんの作品を読むのは、『赤朽葉家』に続く二作目。中学二年生の女の子二人が主人公。ライトノベルなタッチで描かれていてるが、テーマは意外と重い。
山口県下関市の沖合いにある人口二万人程の島。「あたし」こと大島茜は、学校では陽気で目立つお調子者。だが家に帰れば、働かずに飲んでばかりいる義理の父を軽蔑し、恥じていた。家の中に居場所が無く、ゲームセンターで孤独を癒していた。もう一人の主人公・宮乃下静香は、学校では目立たず、人との関わりを避けるように、じっと息を潜めて過ごしているが、家に帰るとゴスロリファッションに身を包み、物怖じしない網元の一人娘。その二人が、夏休みに一人。そして冬休みに一人と、殺人を犯す。子供ゆえの過ちか、少女だからの愚行か。
桜庭さんの根っこって、意外とこの辺に有りそうな気がする。あとがきに、杉江松恋氏も書かれているが、ここからの飛躍が今の作品に続いてるのかもしれない。桜庭作品に描かれる男と女、母と娘、父と娘、そして娘と娘への拘りの中心は、一体なんだろうと考えてしまった読後です。
コメント
松も明けきってますが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します(*´▽`*)
直木賞、桜庭さんでしたねー。
後書きの「松恋」さんは「マッコイ」さんと読むのでしょうか。
こちらこそ宜しくです。
ちなみに、ももんがさんから頂いた賀状は、今年のベスト3賀状に選ばれております。
おめでとうございまーす!パチパチパチ・・・・・・景品は出ませんが(笑)
桜庭さん、取っちゃいましたね~。
正直、なんか微妙です。
桜庭さんが受賞する事は良いのですが、この作品がねぇ・・・・。
まぁ、読んでもいない奴が、あれこれ言うのも何なので、いつか読んでから彼是言いたいと思います。
ちなみに、松恋は「まつこい」さんだと思います。
英語っぽく発音する時は、マッコイさんかもしれませんが(笑)