ビフォー・アフターで推理する

そう言えば昨夜、久しぶりに「ビフォー・アフター」を放送していた。
で、イキナリだけど「なんで石田衣良が?」と、違和感を感じ無くも無かったが、なんでもやる石田さんだから、まぁ良いのだろう。
それにしてもあの番組は、「よくこんな建物見つけてくるな~」と、思うような建物を探してくるね~。そこに感心したよ、うんうん。また建物の痛み具合や雰囲気と、住み手の違和感の妙は素晴らしい! ふつうあれだけ古い建物だったら、年配者が住んでいそうな気がするのに、その期待をアッサリ裏切り、20代前半の若夫婦が赤ん坊抱っこしながら登場したのには、冒頭からビックリ! 今日はなんかやってくれるな~と、期待しつつ拝見(笑)


で、面倒なので中間を省略して書くけど、あれだけ変化すれば、そりゃあ~施主もお喜びでしょう。まさに劇的に変わっていたからね。きっとこれからの生活が、少しだけ豊かな気分になれると思う。そう言うことの手伝いが出来る仕事って、やっぱり良いよなぁ~と思いながら見ていた。
ただ、お約束のように疑問が無いわけでは無かった。例えば、あれ何時から新築番組になったの? だってあの工事、新築で確認を取ったと思わせる点が、たくさんあったから。
例えば、基礎の全てを作り直し、建物のほとんどの柱・梁を新設。屋根の形状を変え、建物の高さを変え、駐車場を新設するために、土地の一部を切り土し、区画形質を変えた結果、土地の平均地盤まで変更していた。あれだけ大々的にやって、潜ってやっているとは思えない。最初の解体時に、既存建物の一部が建蔽率オーバーになっているからと、撤去している点から見ても、現行法に適用させようとしてた事は明らか。 そして工事の内容から見れば、まさに新築状態(笑)
そうかと思えば、駐車場スペース確保のために土を撤去した部分では、1m以上の段差をコンクリートブロックの擁壁で止めていたけど、あれは良いの? ベビーカーを入れた階段下の空間を見せる時に、CB積みになっていたような気がするのだが。仮にその擁壁を新築する事が前提だとすれば、建物の基礎を新設する際に、なぜに根入れ深さを考えなかったのだろう? 
とまぁ、同業であるがゆえに、匠さんに聞いてみたい事は多々あるが、今度、そう言う対専門化向けのメイキング番組を放送するのも面白かも? 「ここの解釈は、こう言う解釈をして逃げている」とか、「ここの解釈は基準法ではなく、条例の中の解釈なので、この地域ではセーフ」とかね。
今までのようなワンサイドの情報の垂れ流しではなく、フォロー番組や検証番組が出来ても、広い意味で面白い。双方向の遣り取りが出来るデジタル元年まで、あと数年。紅白の視聴者採点の参加のように、リアルタイムで質疑応答が出来ると面白いのにな~(笑)
話しが脱線してしまったが、結論として、やっぱり「住む」は面白い。それだけは間違いなかった。