やれうつな

「キレル大人」の事件が、ニュースの話題に上らない日はない。ある時は店員に、ある時は駅員に、そしてまたある時は学生にと、そのキレ具合は見事に他方向に向かって展開される。何がそんなに辛いのか、何がそんなにしんどいのかは知らないが、「辛いのはアンタだけじゃないのよ」と言ってあげたいのは、これもまた同年代のおじさんであるがゆえに言える事。
この「キレル大人」と、ほとんど同義なのが「○○バッシング」あるいは「○○ブログ炎上」だと言える。例えば少し道理から外れた行動を取ったり、一般的ではない発言をすると、「それかかれー!」と命令一下で総袋叩きとなる。この場合の「総」とは、主要なメディアは勿論の事、ネットの世界も含まれる。世間の流れが総袋叩きになっている時に、迂闊に「でも私は、そんな考えもあると思うな~」程度の擁護でもしようものなら、「今度はこっちだ、かかれー!」と、まるで一昔前の魔女狩りのように悪意の波は、たゆたっていく。少し落ち着けば?と、言いたい。
最近では、倖田來未の羊水は腐る発言。そりゃ~確かに品行方正な淑女の発言ではないけれど、指摘された年齢層の女性が怒るなら兎も角、騒いでいるのは、それと全然関係ない年齢、性別の人なんじゃないの?だって深夜のラジオで、ジョークとして言った発言でしょ、そこまで袋にされるほどのことでも無いでしょ~。一昔前の深夜ラジオなんて、もっときわどい発言連発だったよ~。時代が違うからと言われればそれまでだけど、25,6歳の未熟な子供の発言に目くじら立てて、大の大人が袋叩きにしている様は、傍で見ていて少し可哀想な気がしないでもない。まぁそれでも本人が自粛すると言うのだから、それはそれで、ひとつの締めなのかもしれないけどね。
ひとつだけ気に入らないことがある。それはそんなジョークの延長としての未熟な発言を、「精神世界がどうの」「ミュージシャンだからこうの」と、無理やりに理由付けをして、捻じ曲げようとする御仁の発言は、どうにも頂けない。小島よしおじゃないけど、「そんなの全くカンケぇねぇ!」。オタク理論を著書やwebで展開するのは、受信者の意思で見る情報だから構わないけれど、朝の地上波で、そんな絵空事を垂れ流されたら甚だ迷惑。そう言う事を言うから「ミュージシャンだから大麻を吸って・・・・」みたいになっていくんだ。そんなの全然関係ないでしょ。創作活動をしているのはミュージシャンだけじゃない。作家だって、画家だって、建築家だって創作活動はしている。もっと広い意味で言えば親と言う人たち全てが、創作活動者と言っても良い。その人達が問題にぶち当たるたびに、精神世界に逃げて行くわけじゃないし、大麻や薬物に逃避するわけじゃない。
なんて言いながらも、TVと言うメディアの情報を、そんなに真剣に信じている時代でもないのか?(笑)まっ、それを言っちゃうと、すべてがfになるわけどね。この場合の「f」は、finishのfだね。
いっそのこと、キレル大人をまとめて「finishing school」にでも放り込んでみたらどうだろう。きっと紳士淑女としてマナーが身に付くと思うのだが?もっとも日本国民全員が行かなければならないような状態だとしたら、違う意味で怖いし、そんな「全てが f に行く」のは嫌なのだが・・・・。

コメント

  1. みけねこ より:

    こんばんは。
    最近うかつに不用意な発言をするとたちまち火だるまになるのは日本だけかと思ったら、F1のハミルトンに対する人種差別行為がスペインのサーキットで見られたとニュースで見て、もはや人間の器が小さいのは全世界規模なのかと暗澹たる気持ちになりました。
    特にF1はヨーロッパではゴルフなどと並んで品性の問われるスポーツだという認識を持っていただけに…。
    周りのノリに自分も乗っとかないとマズイなんて浅ましい風潮になったのは何時からでしょうね。
    それはともかく、お体の具合はいかがですか?
    あまりご無理なさいませんよう。

  2. 探偵長 より:

    読みましたよ~、ハミルトンの人種差別報道。どういう心理なのでしょう?アロンソファンなのは分かりますが、それがハミルトンに対して差別発言で貶めようと言うのは、なんと人間としての価値の低い事か。
    紳士のスポーツF1で、あるまじき行為だと思います。個人的にはアロンソを応援したかったのですが、こう言うことがあると、今年もマクラーレンを応援したくなりますね・・・・。
    風邪は大丈夫です。ありがとうございます。
    こんな時に限って、用事が立て込んでおり、ゆっくり休めないみたいです(笑)
    みけねこんさも、お風邪など召しませんように。