晩夏のプレイボール
あさの あつこ
あさのさんが描く、野球を背景にした人生模様10篇が描かれた短編集。
『バッテリー』の雰囲気をイメージしながら読み始めると、いろんな意味で辛い。「青春でーす!」と言った爽やかさや清々しさだけではない物が、沢山綴られているから。個人的には、ちょっと重くてダメだった。
けして、軽ければ何でも良いと言っている訳ではない。ただ、この本に関して言えば、全体に「生きる喜びの対極的な匂い」を感じてしまい、それが読み進めるうちに澱の様に堆積していく感じが辛かった。あさのさんの作品は好きなのだが、これはゴメンなさい。
・・・・・・と言うか、ダメな作品が有ったと言うべきかも。