教育って何でしょう?

教育再生懇談会が、「小中学生に携帯を持たせないように、保護者に求める提言」をするそうな。なんでも携帯を使った犯罪が多く、事件に巻き込まれる危険性が高いツールだからと言う理由らしい。個人的には言わんとしてること、考えていることは分からなくも無いが、安直で効果の期待できないアナログ的思考と言えなくも無いような気がする。


その思考って、よく言う「犯罪者は過激なゲームの影響を受けていた」みたいな思考の飛躍で、携帯電話=悪しきツールと言う繋がり方は出来ないと思うんだけど・・・。
百歩譲って、携帯電話の匿名性を利用したデジタルツールが、危険ゾーンにお手軽に入っていける物だから、小中学生に与えるのは危険だと言うのなら、PCだって一緒だと思う。だけど今の小学校では、授業の一環としてPCの使い方を教えてるでしょ? じゃあ、それも止めなきゃいけないし、使わせてはいけないと言う理屈になる。
それから「小中学生」と年齢を特定しているけれど、迂闊な子は高校生になったって迂闊だし、大学生になったって隙だらけの子だって居る。下手したら、しっかりした小学生の子に負ける子だって居るんじゃない? つまり気持ちは分かるけど、年齢の特定の仕方が『どんぶり感情チック』で、なるほど!と気持ちよく合点がいかない。
だいたい「教育再生懇談会」ってなによ? その組織って、教育の何たるかを考える「懇談会」で、携帯電話を利用する危険性を吟味することは、ちょっと違うんじゃないのかなぁ? 
確かに思慮分別に欠ける子供が、迂闊な携帯の使い方をしてトラブルに巻き込まれるケースがあるとは思うけれど、だったらその「正しい使い方」を教えれば良い。だって中学まで禁止しても、高校生になったら使うでしょ? その時に正しい、あるいは適切な利用の仕方を教えていないんじゃ同じ事ジャン!
教育とは教えることであって、禁止することではないと思う。
善は善だと教え、悪は悪だと教えることが教育だと思う。そう言う考え方って、甘いのかな?